資産運用を始めようと思ったとき、値動きのある商品に最初から大金を投資して、資産が大きくマイナスになるのは避けたいですよね。
どんな金融商品でも、最初は少額から投資して、価格変動リスクを抑えるのがおすすめです。
そこで、10万円以内で購入できる米国株や米国ETFを特集しました。
値上がりや高配当が期待できる銘柄を定期的に購入していくと、長期的な資産形成にも効果的ですよ。ぜひ参考にしてみてください。
10万円以内で購入できる米国株5選
まずは、10万円以内で購入できる大手企業株をご紹介します。
米国株は日本株と違い基本的に1株から購入できるので、少額で購入できる株式はとても多いのが特徴です。
※参考株価は、2020年1月14日終値・出来高を記載、外国為替は1米ドル=110円で計算しています。購入時に価格・為替レートを再度ご確認ください。
フォード・モーター(F)
フォード・モーター(Ford Motor Company)は、米国の大手自動車会社です。事業は4本柱で構成されており、昔から今まで強大な存在感を示しています。
・自動車事業:「フォード」と「リンカーン」ブランド車およびパーツをグローバル販売
・金融サービス事業:自動車関連の金融・リース活動(子会社による)
・新興のモビリティサービス事業:Ford Smart Mobility LLCによる新規サービスへの投資
・中央財務運営事業:投資や自動車事業の資金調達など
株価などのデータを見ていきましょう。
【フォード・モーター】
株価:1株あたり9.29ドル
出来高(前日):約1652万株
配当:0.6ドル
配当利回り:6.45%
株価が約9.3ドルなので、日本円で約1030円程度から購入できます。かなり少額なので、初心者でもハードルは低めですね。また、配当利回りが6%台と高めな点も魅力です。
ネットフリックス(NFLX)
ネットフリックス(Netflix, Inc.)は、最近人気の動画配信サービスを提供している米国企業です。その事業内容は以下の3つから成り立っています。
・国内ストリーミング事業:米国内でのコンテンツ配信サービス
・国際ストリーミング事業:米国外でのコンテンツ配信サービス
・国内DVD事業:デジタル光ディスク(DVD)などの配送サービス
ネットフリックスの株価データは次の通りです。
【ネットフリックス】
株価:1株あたり338.69ドル
出来高(昨日):約170万株
配当:0ドル
配当利回り:0.0%
1株当たり約 37,200 円程度で購入できます。配当がないのが気になりますが、今後の業績次第では配当金が入る可能性もあるでしょう。個人的にも期待大の企業です。
アイロボット(IRBT)
アイロボット(iRobot Corporation)は、「ルンバ」や「ブラーバ」など、生活に溶け込むコンシューマロボットを開発・販売している企業です。自宅にルンバなどのロボットがある方は、なじみがあるのではないでしょうか。
実は元々軍事用ロボットを生産していた企業なので、2005年上場と意外に古株なんですよ。
【アイロボット】
株価:1株あたり52.18ドル
出来高(昨日):約42万株
配当:0ドル
配当利回り:0.0%
ここ10年のコンシューマロボット部門の売上は順調に伸びていますが、業績予測よりも伸びず株価が転落した過去も。他の銘柄もそうですが、購入タイミングをしっかりと見極めて保有したいですね。
フェイスブック(FB)
フェイスブック(Facebook, Inc)は、「フェイスブック」や「インスタグラム」といったSNSサービスを展開する、言わずと知れた大企業です。
「GAFA」の一角を担い、企業価値も高さもピカイチですが、意外と1株当たりの価格は低めなので、初心者投資家でも手が届きやすいんですよ。
【フェイスブック】
株価:1株あたり219.06ドル
出来高(昨日):約335万株
配当:0ドル
配当利回り:0.0%
1株約24,000円なので、10万円あれば4株は購入できますね。今後はデジタルマネーへの参入でも注目されているので、その動向次第では値上がりも期待できそうです。
インテュイティブ・サージカル(ISRG)
インテュイティブ・サージカル(Intuitive Surgical, Inc.)は「ダ・ビンチ・サージカル・システム」というハイテクな医療機器を製造・販売している企業です。
世界的に高齢化が進んでいる今、医療市場の拡大は織り込み済み。手術によって治る病気が増えたことで、医療機器を提供しているインテュイティブ・サージカルの株にも注目が集まっています。
【インテュイティブ・サージカル】
株価:1株あたり602.69ドル
出来高(昨日):約16万株
配当:0ドル
配当利回り:0.0%
1株当たり66,000円程度で購入可能なので、こちらも検討しやすいでしょう。
10万円以内で購入できる米国ETF3選
10万円以内で購入できる米国ETFも多く取引されています。今回は、インデックスしている指標や商品が違う銘柄を、3つピックアップしました。
このうち最初の2銘柄は、楽天証券で取引すれば買付手数料(約定金額×0.45%)が無料になります。こういった手数料の優遇も嬉しいですね。
※基準価額は2020年1月15日終値を記載、外国為替は1米ドル=110円で計算しています。購入時に価格・為替レートを再度ご確認ください。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(Vanguard Total World Stock Index Fund ETF)は、米国だけでなく全世界の先進国や新興国の株式市場に対して投資する商品です。
含まれる銘柄数は、なんと約47ヵ国の約8,000銘柄。グローバルに分散投資をしたい方に向いているETFですね。
【バンガード・トータル・ワールド・ストックETF】
基準価額:1株あたり82.24ドル
純資産総額:13,549.64百万ドル
経費率:0.09%
インデックス対象:FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF(RWR)
SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF(SPDR Dow Jones REIT ETF)は、ショッピングモールやアパート、総合ホテルなど、さまざまな不動産に投資をするREIT(リート)のETFです。
米国のリート市場は、株式市場にも似た動きを見せることがあり、大きなリターンも期待できます。
【SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF】
基準価額:1株あたり102.69ドル
純資産総額:2,560.14百万ドル
経費率:0.25%
インデックス対象:Dow Jones U.S. Select REIT Index
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(iShares Core Total US Bond Market ETF)は、米国で発行されている投資適格の米国国債や社債、モーゲージ・パス・スルー証券など、米国の債券市場の値動きを反映しているETFです。
米国株へ資産を集中させがちな方は、米国債券にも投資して、リスクを分散させるのも手でしょう。
【iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF】
株価:1株あたり113.18ドル
純資産総額:69,244.05百万ドル
経費率:0.04%
インデックス対象:Barclays Capital U.S. Aggregate Bond Index
知っておきたいレバレッジとインバースのしくみ
これから投資を始める際、ぜひ知っておいていただきたいのが、レバレッジとインバースのしくみです。
レバレッジ(leverage)とは:
自己資本に対する利益率を高めること、もしくはその倍率のこと。その語源は「レバー」から来ており、日本語では「てこの原理」ともいいます。
インバース(Inverse)とは:
ある指標と逆の動きをすること。インバースとは「逆」を意味する言葉。
ETFはある指標に沿って値動きをするため、一般的には株式やリート(不動産)に比べて値動きが穏やかなことが一般的です。
そのため、変化率を大きくしてハイリターンを狙うために作られたのが、レバレッジのかけられたレバレッジETFです。価格変動リスクも上がりますが、値上がり局面ではより大きな利益が期待できるでしょう。
また、ある指標と逆の動きをするインバースETFを資産運用に取り入れると、多くの商品が値下がりする局面があったときに、その値動きリスクを分散することが可能です。
レバレッジもの、インバースものを取り入れることで、ポートフォリオの幅がさらに広がります。
まずは少額から米国株投資にチャレンジしよう
値動きの大きな米国株投資を始めるなら、まずは少額からチャレンジするのがおすすめです。
米国株や米国ETFには実にさまざまな銘柄があり、10万円以内でも購入できるものが豊富です。ぜひ証券会社などのサイトで検索し、投資したい銘柄を発掘してみましょう。